こんにちは。また、台風が来ますね。今度こそ、我が借家が吹っ飛ぶんじゃないかと、ドキドキしています。2階の屋根が吹っ飛ぶことを考えて、土曜日は1階で寝ようかな〜。ダンナだけ2階で寝てもらって、屋根と共に飛んで行ってくれたら、いいのにな。
そんなことを日々夢見ています。夫婦仲は最悪です。
秋が来ると、一部の不動産営業マンは憂鬱な顔になります。
なぜなら、宅建士の試験が毎年10月中頃に行われるからです。
宅建士は、不動産を業として行う事務所には、5人に1人必ずいなければならないんです。で、不動産の契約の際に発行される重要事項説明書を読むことができるのが、宅建士だけなんです。宅建士じゃない人間がお客さんに読んでも、読んだことにならないのですね。ご案内やご相談をしてくれた営業マンが、いざ契約となると違う人間に変わったという場合、その営業マンは宅建もちじゃなかったということです。
なので、不動産会社では、宅建を取るとることを推奨します。大手不動産会社の1年目は、宅建を取ることに費やされると言っても過言じゃないくらい、講習したり、閉じ込めて勉強させたりするそうです。1年で合格できないと、それはそれは肩身が狭いらしい…。
ところで、宅建士の試験って、そんなに難しいの?
難しいと言えば、難しい。けど、司法試験や司法書士などのように難解な論点があるわけでもなく、参考書が1冊で収まるくらいの範囲だし、並みの頭脳ならなんとか覚えられると、思います。
ただ、宅建士の試験って誰でも受けられるんです。だから、受験者数が多い。それをある程度ふるいにかけるために、よく練られた問題が出ます。論点をなんとなくではなく、正確に理解しているかが、試される試験なんです。ひっかけ問題も多いので、落ち着いて解かないと、わかっているのに間違えます。
つまり、ちゃんと勉強しないと合格できない試験なんですが、勉強さえすれば合格できます。だいたい、300時間の勉強量が必要だと言われています。
しかし皆様、社会人として日中汗水垂らして働いている人間が、夜、睡眠時間を削って勉強に打ち込めますか?
否。不動産屋さんは、みんな声を揃えて言うでしょう。
「夜は、お酒を飲むためにある!」
そんなわけで、宅建士は大手の1年目か、主婦の暇つぶしの取得ばかりになっていってるんじゃないか、と思うわけです。
私、子ども産む前はCM制作の仕事で、大手代理店様の奴隷をしていたんです。一人目の子どもを産んだ後、ハードな仕事に戻れるわけもなく、これといって特技もなく、このままでは再就職先がない!ダンナは頼りにならない!飢え死ぬ!宅建士いなくて困ってる小さい会社なら未経験のおばちゃんでも資格目当てで雇うだろ!と思って、赤子片手に勉強しまして、取得しました。で、計画通り、宅建士が辞めちゃって困っている会社にスピード入社できました。
資格、あったらあったで有益なもんです。
今年、弊社では2人の営業マンが挑戦するようです。勉強している姿は見たことないですが、ウチの奴らはカッコつけなんで、陰でメチャクチャ勉強しているはずです。二人がいつも話している、専門用語だらけのパチンコ談義も、実は宅建の試験の話をしているのかもしれません。
世の中の不動産に従事する方々に、幸あれと願います。
あと、不動産屋の名刺に「宅建士」ってついてたら、コイツ一応勉強したんだなエライエライって思ってやってください。